
|
パワー重視。豪快な釣りを楽しめるストロングロッド 大物志向のT
|
スクリューシートにチューブラー穂先……バリバリの離島仕様で固められたT-1スペシャルは、大型の尾長や青物を力でねじ伏せるモンスタースペシャルだった。だが、現代のT、タフネスモデルはそれとは少々趣を異にする。超高密度SVFカーボンの卓越したパワー、V-ジョイント、Xトルクといった補強構造の進化、IMガイド、高耐久撥水スーパーコート、ICガードの相乗効果による抜群のライン放出性能、握りやすく大物の強引にもリールをガッチリと固定するトーナメントホールドシートの採用など、軽快さと快適性を大幅に向上させた、いわば「洗練された剛竿」。スーパーメタルトップとメガトップという2つの武器を有効に使えば、さらに戦略的なパワーゲームを展開できる。
超高密度SVFカーボンを使用したパワー重視のストロング仕様。超弾性チタン合金穂先「スーパールメタルトップ」モデルは、本流釣りに適したブレにくく張りのあるチューブラー穂先の感触に、金属トップならではの鋭敏な振動伝達能力をプラスした新感覚の大物ロッド。潮流の変化を敏感に感じ取り、微かなアタリにも素早く反応。ハリを飲まれる前に掛け合わせ、大型尾長のキャッチ率向上に貢献する。高強度・高感度カーボンソリッド穂先「メガトップ」搭載モデルは、スーパールメタルトップ搭載モデルよりひと回り細身のブランクスで、軽快さとパワーの両立を実現。仕掛けの動きに追従し、しなやかに優しく入る新形状のメガトップは、エサをくわえたグレに違和感を与えにくいのが特長。自然な食い込みを誘える柔軟穂先は、大型グレのサイトフィッシングにも有効。
2013年ラインナップに2-50SMTが追加された。山元隆史氏による監修モデル。手返大型尾長の口元に最速でフッキングするための『SMT』+5mショートレングスロッド。
|
SMTとメガトップを設定
|
フィ
ネスタイプの「トーナメントISO F」、タフネスタイプの「トーナメントISO
T」ともにSMTとメガトップ、2種の穂先を設定している。SMT装備モデルは、F/Tいずれも素早い合わせが利き、本流釣りにも適したダイレクトな操作
性を発揮する、チューブラー穂先に近い感覚の先短穂先&胴長ブランクス設計。対してメガトップ装備モデルのFタイプは極限ともいえる細身の「風切りフォル
ム」が特徴。Tタイプもトーナメント磯 競剣よりひと回り細く、軽快な操作性を実現している。


【仕掛けの張りを重視する釣りに使い込めば使い込むほど、強力な武器になる】
DAIWA
オリジナルの「スーパーメタルトップ」(SMT)は、先端の超弾性チタン合金とカーボンチューブラーで構成されたハイブリッド穂先。カーボンチューブラー
を上回る振動伝達性、カーボンソリッドを遙かに凌ぐ柔軟性を備えたSMTを装備する磯竿は「トーナメント極剣」「DXRメタルチューン」に続き、この
NEWトーナメントISOで3シリーズ目となる。ロッド全体のバランスは、軽快なDXRメタルチューンの調子をベースとし、カーボン素材をトーナメントに
相応しくハイグレード化。SMTは金属部分をさらに繊細に、それを支えるカーボンチューブラーを若干硬めにして、全節の繋がりがさらにスムーズになるよう
調整。SMT装備の磯竿としては最も軽快で操作性がよく、竿の曲がりを十二分に活かせる調子に仕上げた。テンションを意識しつつ仕掛けを入れ込み、ライン
や手元に伝わる微細な変化でアタリを取るスタイルの釣りには、水中の様子が手に取るようにわかるSMTの優れた振動伝達能力が大きなアドバンテージを発
揮。また、魚を掛けてからの調子はチューブラー穂先に近いため、ロッド全体の張りを使って魚を素早く浮かせられる。

【扱いやすさが光るスタンダード穂先柔軟性を活かしてナチュラルに仕掛けを操る】
カー
ボンソリッドとは、カーボン繊維の束を樹脂で固めて細い棒状にしたもの。これをテーパー状に成型加工したのがカーボンソリッド穂先である。一般的なカーボ
ンソリッドは、カーボンを樹脂で固める際にムラが生じやすく、密な部分と粗な部分ができてしまうが、DAIWAが開発した「メガトップ」は、特殊製法で
カーボン繊維を均一に分散させることに成功。どの方向に対しても均等な曲がりと、これまでにない高強度を実現している。メガトップを初採用した「DXRメ
ガチューン」と「メガディスハイパー」では、その強度と張りの強さを活かして、スーパーメタルトップのように先端近くが大きく曲がる振動伝達性の高い急
テーパーとしていた。しかし、NEWトーナメントISOではその役割はスーパーメタルトップに託し、「トーナメント制覇」「トーナメント磯
競剣」で採用していた「スーパーフレックスタフネス穂先」に近いしなやかな曲がりとなるよう、若干スローテーパー方向にシフト。ファンの多い競剣調子を継
承しながら、軽量化と強度アップを図った。食い込みのよさ、仕掛け操作時の柔軟性といった長所も競剣の特性を引き継いでいる。
|
ロッドデザインの未来が見える
感性領域設計システム「ESS」
|
DAIWAのロッド設計テクノロジーは、常に進化を続けている。 素材が持つ潜在能力をさらに引き出し、理想の調子を具現化するための新たな技術が、カーボンロッドをさらなる次元へと昇華させる。
 「ESS」
とはExpert Sense
Simulation(感性領域設計システム)の頭文字を取ったもの。エキスパートの研ぎ澄まされた感性を数値化し、狙い通りのロッドを作り上げる高次元
設計システムである。振り抜き、粘りといった釣り人の感性で評価するしかなかった要素を「ひずみエネルギー」という数値にして分析。XトルクやV-ジョイ
ントなどのテクノロジーを駆使して、エキスパートが求める理想の調子を的確に具現化することが可能になった。
|
Xトルク
ネジレに圧倒的な強さ。「V-ジョイント」を発展させた新補強構造
|

ロッ
ドの背骨となるのは軸長方向、つまり竿先から元方向へと縦に走るカーボン繊維である。「曲がって、起き上がる」というロッドの基本的役割を果たすこの繊維
の角度を「0度」としよう。それに対して、ブランクスの周方向「90度」に走る繊維は、ロッドが屈曲した際のツブレを抑える役割を担っている。0度の繊維
が背骨なら、90度はあばら骨にあたる繊維である。この縦と横の2方向に走る繊維がカーボンロッドを形成するメインの骨格で、長い期間この構造を採用した
ロッドが主流となっていた。 しかし、カーボンロッドの研究が進むにつれ、数本の節を繋ぐ振り出し竿や継ぎ竿では、曲がった際に節と節の合わせ目に
負荷が集中し、ネジレを生み出す原因となることがわかった。その対策として節の合わせ部分を長くすると強度は上がるのだが、それでは合わせ部が極端に硬く
なり、各節のスムーズな繋がりを得ることができず、ぎくしゃくとした調子になってしまう。そこでDAIWAが開発したのが、薄いカーボンシートを2枚、斜
め「45度」の角度で合わせ部に配した「V-ジョイント」である。ロッドは曲がって起きるという一方向だけでなく、様々な角度の力を受けて前後左右に立体
的な動きをするが、その際、節と節の合わせ部に剪断(せんだん)変形が発生しやすい。剪断変形とは、長方形だったものが平行四辺形のようになるズレの動き
で、これがロッドのネジレの原因となる。縦横方向の繊維だけではこの剪断変形が生じやすいが、45度の繊維をX状に重ねたV-ジョイントで補強すると、ネ
ジレに対して抜群の強さを発揮する。右のグラフを見るとわかるが、曲げには0度、ツブレには90度、そしてネジレには45度の角度が構造的に最も強いの
だ。 トーナメントISOから正式に採用された「Xトルク」は、このV-ジョイントを発展させた新テクノロジー。2枚のカーボンシートを用いて、繊
維方向を45度のX状に配する基本構造は同じだが、合わせ部というピンポイントを補強するV-ジョイントに対して、Xトルクはブランクス本体のもう少し広
い範囲をカバーする。これには先の「ひずみエネルギー」解析が大いに活用されている。ひずみエネルギー解析でロッドのウィークポイントを発見したら、必要
な節の必要な箇所だけをXトルクで補強。釣種によって異なるが、磯竿の場合は、2〜3番節に部分的にXトルクを入れている。穂先はXトルクを入れると強く
なりすぎて、逆に柔軟性を失って使いづらくなるので採用していない。また、径の太い4番、5番も同様にXトルクを入れてしまうと元部の張りが強くなりすぎ
てしまう。このように、ロッドの種類や特性によって適材適所の補強ができるのも、ひずみエネルギー解析、そしてXトルクの大きな特長といえよう。
■カーボン繊維の角度に対する弾性の変化
「Xトルク」はネジレ、ツブレ、曲げ、それぞれに対して最も効果的なカーボン繊維の角度で構成されている | 
|
|
搭載テクノロジー
|

| 【トーナメントホールドシート】 前後にリングのない平滑デザインとすることで、ブランクスとの段差を追放。手のひらにフィットしやすく、操作性の高い新形状リールシート。光線や見る角度の違いによって色味が変化する塗装を採用 | 【ICガード(#3〜#4)】 縦方向のI形状と周方向のC形状、ダブルの突起で雨、潮によるラインのベタ付きを軽減。高耐久撥水スーパーコート(#1〜4)との相乗効果で、従来以上の快適なラインさばきを実現。(#2及び、#3先部のガード突起は周方向のみ) |

| 【IMガイド】 楕円SiCリング×前傾チタンフレームの採用でスムーズなライン放出を実現。絡み防止にも優れたIMガイドを標準装備。 | 【滑り止め付きエンドグリップ】 やり取り時などに肘を当てた際にホールドが効くよう、エンドグリップにも滑り止め加工を採用。
| 【脱落防止下栓】 下栓は磯場での脱落を防止するコイン開閉タイプ。メッキ処理を施し、トーナメントならではの高級感を演出。 |
・スーパーメタルトップ(超弾性チタン合金穂先) ・メガトップ ・Xトルク ・超高密度SVFカーボン ・V-ジョイント ・ICガード ・高耐久撥水スーパーコート(♯1〜♯4) ・トーナメントホールドシート ・IMガイド ・竿袋 ・合わせマーク
|
品名 | 標準全長 (m) | 継数 (本) | 仕舞 (cm) | 標準自重 (g) | 先径 (mm) | 元径 (mm) | 錘号数 (号) | 適合ハリス ナイロン (号) | カーボン 含有率 (%) |
1.5号-53 | 5.30 |
5 |
116 |
210 |
0.75 |
23.9 |
1.5-4 |
1.2-4 |
99 |
1.85号-53 | 5.30 |
5 |
116 |
220 |
0.75 |
23.9 |
2-5 |
1.7-4 |
99 |
1.5号-52SMT | 5.20 |
5 |
120 |
211 |
0.6 |
23.9 |
1.5-4 |
1.5-4 |
99 |
1.85号-52SMT | 5.20 |
5 |
121 |
223 |
0.6 |
23.9 |
2-5 |
1.7-5 |
99 |
2号-50SMT | 5.00 |
5 |
116 |
226 |
0.65 |
23.9 |
2-6 |
2-5 |
99 |
2号-52SMT | 5.20 |
5 |
121 |
232 |
0.65 |
23.9 |
2-6 |
2-5 |
99 |
|