開発者のこだわり
■剛竿で巨べらが獲れない理由 巨べら狙いのツワモノ達は知っています。硬い竿でガツンと合わせると一瞬にしてハリスが飛ぶことを。これは魚(生物)の本能で、 急激に強い力で引っ張られると、その引っ張られた方向と真逆に全力で突っ走るからで、その一瞬の突進はいくら竿が硬かろうが 止められるものではありません。つまり、掛けた瞬間に全力で沖、深場へ走られたら、竿はノサれた状態になってしまい、 硬い軟らかいは関係なくなってしまうのです。剛竿が巨べらに向いているのは、あくまでも竿が立ち上がり、 釣人が主導権を奪ってからの話で、今までは「運が悪かった」「(相手も見ていないのに)大きすぎた」という言い訳のもと、 実は竿のせいで数多くの大物を取り逃がしていたのです。
■「荒法師 武天」は剛竿=巨べら用という一般常識を根底から覆す“真”のパワーロッド、“真”の巨べら竿。 ◎へらの突進に一瞬の“間”を創り出すしなやかな穂先 「荒法師 武天」の先端部は、「枯法師」に匹敵するしなやかさ。この穂先が、へらに衝撃を与えず、かつ確実にハリ掛かりさせます。 勿論、軟らかいだけでは掛かりが甘くなることがありますが、「枯法師」譲りの“株理論”の究極バランスにより確実に力が伝達されるため、 その心配は無用です。 【6〜12尺】:多段テーパー(テーパー変換点が複数ある)ソリッド穂先。各尺専用のテーパー設計を採用。 【13〜16尺】:ソリッド継穂先採用。ソリッドとチューブラーを合体させながらも一本の節としてバランスを出すことに心血を注ぎました。
穂先にここまでこだわったのは、アワセた瞬間の突っ込みは釣人の腕ではカバーしきれず、 「獲るか、切られるか」の勝敗は穂先で決まるといっても過言ではないからです。また、 のっこみ期の巨べらに口を使わせるためには、まさに「針の穴に糸を通す」が如きピンポイントへの振込みが必要となるためです。
◎例えるならターボ車のようなパワー 他の竿と、明らかに違うのはそのテーパーデザイン。先端から元竿元部へと、急激にその径が太くたちあがってくる。 しかも、各尺に合わせて多段にテーパーが立ち上がるバランスは、開発に携わったテスターが「ある一定の負荷(引き)が掛かると、 ターボがかかるようにググッと堪えてくれる」と表現。 「株理論」の追求により実現した、頂点移動はスムーズながら何段階かギアが変わるようなパワーの出方(硬さの出方)は、 ある意味可変調子とも呼べるバランス。止めたい時には、強引に止めることができ、竿が立ち上がってからの取り込みスピードも特筆ものです。設計のベースとなった「枯法師」が大排気量のNA(自然吸気)エンジンに例えるとすれば、これはそのベースエンジンに 太径肉厚というターボチューンを施したエンジンに例えられる。 |